教育者の質が問われる「相談へのアドバイス」

私は以前、ある大手学習塾で高校英語講師として数百名の生徒の指導にあたっていました。
もちろんその中には受験生も多く、受験期が近づくにつれて面談をしてほしいという希望が増えていました。
面談内容の多くは生徒からの進路相談もしくは勉強方法の相談についてであり、自分の選択や勉強に対する不安を払しょくしたい気持ちが汲んで取れました。
さまざまな面談を行う中で、「他の先生にも相談してみたけど」という言葉がたびたび聞かれたことが印象的でした。
その言葉を放った一人の生徒に詳しく話を聞くと、ある講師に英語の勉強法について相談した際に「語彙力を増やせ」とアドバイスを受けたものの、その言葉だけでは不安を拭いきれずに私に相談に来たということです。
それをふまえて私が行ったアドバイスは、どんな語彙力を増やすべきかということに関してです。
英文読解問題では、本文の表現から「言い換え」がなされて選択肢が作られていることを伝え、それを考慮すると他の単語と言い換え可能な単語から覚えていく必要があると伝えました。
もう少し具体的なアドバイスもしましたが、生徒はその一言で納得してくれたようで、その後の勉強方針が定まったようでした。
生徒一人ひとりの特性を判断してからにはなりますが、教育者には生徒が納得いく具体性を持ったアドバイスができるスキルが大切だと感じています。